2006年08月04日

衣冠束帯

●64.衣冠束帯(いかんそくたい)

【意味】公家の正装をいう。「衣冠」は、昔、公卿が宮中へ出るとき着用した略式の礼装。これに対し、「束帯」は、天皇以下、中央・地方の役人が朝廷の政務や儀式のときに着た正装用の礼装のこと。最高の正装である「束帯」と、それに次ぐ正装である「衣冠」とを合わせた語。

※参考
 衣冠を「宿直(とのい)装束」と呼ぶのに対し束帯は「昼(ひの)装束」と呼ばれます。「束帯」は、もともと『論語』公治長篇の「束帯立於朝」(束帯して朝<ちょう>に立ち)「礼服を着て、朝廷に立って」によった名称です。

 束帯の構成は、上衣が、半臂(はんぴ)・下襲(したがさね)・袙(あこめ)・単(ひとえ)という肌着を着た上で袍(ほう/うえのきぬ)を着用、冠をつけます。下衣は、表袴(うえのはかま)・大口(おおぐち)をはきます。付属品に石帯(せきたい・革帯で、装飾のある有文<うもん>のものと、装飾のない無文<むもん>のものがあった)・魚帯(ぎょたい・石帯の腰右側に付ける飾り)・襪(しとうず、靴下のこと)・靴(かのくつ)・笏(しゃく)・桧扇(ひおうぎ)・帖紙(たとう)などがあり、武官や勅許を得た文官は別に平緒(ひらお)という装飾用の帯を用いて、太刀を帯剣しました。
 袍には、二種類があって、文官と四位以上の武官は「縫腋(ほうえき)の袍」に垂纓(すいえい)の冠を、それ以下の武官は「闕腋(けってき)の袍」を用い巻纓(けんえい)の冠を着用しました。

 「衣冠」は、束帯から石帯や半臂(はんぴ)・下襲(したがさね)・袙(あこめ)などを略したものです。袴も指貫(さしぬき)というゆったりとしたもので、垂纓の冠をかぶり、扇を持ちます。束帯とは違って衣冠には文官と武官の区別がありませんでした。


 日本の古き礼装です。身分社会だったので、服装ひとつをとってもきまりがありました。特に束帯はたくさんつけるものがあり、大変さも際立っています。次第に束帯は儀式用の服装で、衣冠は宮中での勤務服として定着していきました。
posted by landmark at 01:43| Comment(0) | TrackBack(1) | 四字熟語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Excerpt: 下襲下襲(したがさね)とは、束帯及び衣冠装束のとき袍と半臂の間に着る衣服。表地を冬は綾か平絹、夏は紗などで仕立て、裏地を平絹などを板引加工したもので作った。身頃は二巾、襟は打ち合わせのあるもので脇は縫..
Weblog: 和服の言葉の意味を知る
Tracked: 2007-10-17 09:58
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