2006年07月25日

安分守己

●54.安分守己(あんぶんしゅき)

【意味】自らの本分をわきまえて生きること。「安分」は、自らの本分に安んじること。現在の立場や境遇に満足すること。「守己」は、自らの身を持すること。

【出典】宋・袁文『甕[片+(戸/甫)]閑評(おうゆうかんひょう/「甕」は酒や水を入れるかめ、「ゆう」は窓の意)』第八巻「彼安分守己、恬于進取者、方且以道義自居、其肯如此僥幸乎?」から。
 安分守己は「分に安んじて己を守る」と読む。

※類義語
知足安分

 安分守己は、いわば「身の程を知って」さらに、それを踏まえて生きることなので、「身の程知らず」は、正反対の語といえます。
 「身の程を知る」とは、士農工商のように厳然とした身分社会があった時代に特に意味を持った概念でした。武士とそれ以外が身分として大きく違っていた時代です。そこでの「身の程」は、いわば外からの制度による側面が強いものだったといえます。
 しかし、今は少なくともそのような区別はなくなった以上、身の程を知って、つまり安分守己に即して生きることが、個人の内面により依拠するようになったといえるかもしれません。自らを律することは義務ではない以上、自分から欲さないと実現できない概念になりました。
 また、現代は価値観が多様化し、その尺度もまた多様化したため、どれだけ自分を律すればよいのかということが分かりにくくなっているということもできます。この点で「安分守己」に即して自分らしく生きるということがだんだん難しくなってきているといえますが、またその分この語の持つ意味合いの価値も高まったということができます。

posted by landmark at 01:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 四字熟語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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