2006年08月14日

意気衝天

●68.意気衝天(いきしょうてん)

【意味】意気込みが非常に盛んなこと。「衝天」は、天を衝く(つく)こと。転じて勢いのさかんな状態を表す。意気込みが天を衝くほどに勢いが激しいということから。

※類義語
意気軒昂、意気揚揚
→意気軒昂は、「軒」と「昂」という高く上がる意味を持つ漢字を二つ重ねたように、意気が盛んなことを表しますが、「意気衝天」は、その語気をさらに強めたものとなっています。

※対義語
意気消沈、意気阻喪、垂頭喪気(すいとうそうき)

※参考
 「衝天の気」というのが禅の公案(問題)にあります。「衝天」というのは、「天を衝く」ということなので、天を衝くほどの激しい気です。山岡鉄舟が、ライバルだった浅利又七郎と対戦するとなぜか勝てず悩んでいた折、天龍寺の僧、滴水和尚(1822〜1899)のもとで参禅した際、和尚は、ただ無になるのが良いとして、
「両刃鋒(ほこ)を交えて避くるを須(もち)いず、好手(こうしゅ)還(かえ)りて火裏(かり)の蓮(はちす)に同じ、宛然(えんぜん)自(おの)ずから衝天の気あり」という公案を鉄舟に与えました。当初は、この意味がつかめなかった鉄舟でしたが、後に「無刀流」の開祖となったのはよく知られています。


 天を衝くほどのすさまじい意気込みというのも時には必要だな、と思います。意気込みが空回りしてはいけませんが、心を強く持つのと、持たないのとでは結果に大きく違いが表れるというのは度々感じますよね。

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意気消沈

●67.意気消沈(いきしょうちん)

【意味】元気がなくなって、沈み込むこと。「消沈」は、気力などが衰えること。消えうせること。「消沈」は、「銷沈」とも書く。

※類義語
意気阻喪、垂頭喪気(すいとうそうき)
→「意気阻喪」は、意気がなくなることに重点があるのに対して、「意気消沈」は、むしろ感情的に沈み込んだり、ふさぎこむということに重点を置いた表現です。また、「垂頭」とは、「頭をたれる」ことを表します。

※対義語
意気軒昂、意気衝天、意気揚揚

※参考
 「消沈」=「銷沈」ですが、「銷」という漢字は、金へんということからも分かるように、もともとは、金属を溶かす、溶ける、という意味でした。そこから派生して、単に何かがすり減ったり、弱まったりする、「消」と同じ意味合いが生まれました。
 また、「銷」は、売れ残りの品物(滞貨)がすり減る、ということから、「商人が品物を売りさばく」という意味も持っています。あまり見かけませんが、「銷路」(しょうろ)といえば、「販路、売れ行き」を意味します。


 「意気・・・」を使った表現はたくさんありますね。漢字の組み合わせによって微妙にニュアンスが異なるのですが、総じていえば、意気が高揚するか、衰退するかで場合分けができることが多いです。漢字はもともと組み合わせが自在で、いろんな漢字と結びつくということに加え、「意気」ということば自体が内面を表したものだから、表現の種類が多いのだと思います。

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