2006年02月26日

破れ鍋に綴じ蓋

○8.破れ鍋に綴じ蓋

【意味】破れ鍋にもそれに相当した綴じ蓋があるように、どんな人にもそれ相応の配偶者があるということ。配偶者は自分相応のものがよいというたとえ。また、何事でも似たもの同士の組み合わせのほうがうまくいくということのたとえ。綴じ蓋は壊れた部分を修繕した鍋のこと。

※類義語
破れ鍋に欠け蓋、似たもの夫婦

※参考
英語での似たような表現に
A bad Jack may have as bad a Jill.(悪人のジャックには、悪女のジル)
がある。Jack(男性名)やJill(女性名)は英語圏で一般的な名前として度々表現に使われる。何より、Jack and Jillに若い男女との意味がある。また、
A good Jack makes a good Jill.
は「妻は夫次第」という意味である。
ちなみにJackを使った有名な表現に
All work and no play makes Jack a dull boy.
(勉強[仕事]ばかりで遊ばないと子ども[人]はだめになる、の意。日本の表現としては、「よく遊びよく学べ」がそれにあたる)
がある。

 この諺はいろはがるた(江戸)の「わ」に採用されているので、有名ですね。日本は破れ鍋と綴じ蓋でものを対比させていますが、英語では人を対比させているのが面白いです。
posted by landmark at 20:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 慣用句・ことわざ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月16日

破れ鍋も三年置けば用に立つ

○7.破れ鍋も三年置けば用に立つ

【意味】どんなつまらないものでもまったく役に立たないものはないことのたとえ。無用なものはないという意味。われた鍋でも、三年も取っておけば、その間にいつかは役に立つときが来るということから。

※類義語
焙烙(ほうろく)の割れも三年置けば役に立つ。禍(わざわい)も三年たてば用に立つ。

※対義語
破れ鍋二度の役に立たず
上記とは、正反対で、一度壊れてしまったものは、もう二度と役に立つことはない、という意味。

※参考
焙烙
素焼きの土鍋。食品をいったり、むし焼きにしたりするのに使う。これを「ほうらく」と読むと、「あぶり焼いたり、包み焼くこと」という動詞的な意味を伴う。また、「焙烙(ほうらく)の刑」といえば、中国の殷の時代に紂王(ちゅうおう)が行った火あぶりの刑を指す。

 諺には、二面性があるものがありますが、破れ鍋を使った「三年置けば用に立つ」と「二度の役に立たず」はその典型的なものといえます。一つのものを肯定的に捉えるか、否定的に捉えるか、の違いですが、個人的には肯定的に捉えたい気持ちです。
posted by landmark at 13:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 慣用句・ことわざ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

我人に辛ければ人また我に辛し

○6.我人に辛(つら)ければ人また我に辛し

【意味】自分が人に対して辛くあたれば、相手も自分に対して辛くあたるということ。世の中
は、相対的なものだということを表す。類義語・対義語としては、以下がある。

※類義語
我人のために辛ければ必ず身にも報う、人を憎むは身を憎む

※対義語
人を愛する者は人恒(つね)に之を愛す
原文は「愛人者人恒愛之、敬人者人恒敬之」(人を愛する者は、人恒に之を愛し、人を敬う者は人恒に之を敬す)であり、『孟子』離婁章句下にみえる。この表現から名づけられたのが、敬宮愛子さまですね。

※参考
上記の表現を逆にしたものに「人我に辛ければ、我また人に辛し」がある。上記が我を基準にしているのに対し、これは、他人を基準にしたもの。ただし、方向性は違うが、表す意味は同じである。

 相手を大事にしなければ、それが自分にかえってくる。逆に相手を敬う気持ちで接すれば、自分も人から敬われるということですね。世の中は人と人の交わりでできているということを踏まえた表現だといえます。
posted by landmark at 13:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 慣用句・ことわざ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月08日

鴉巣生鳳

●22.鴉巣生鳳(あそうせいほう)

【意味】平凡な両親から優れた子が生まれることのたとえ。貧しい家から優れた人物が出るたとえとしても使われる。鴉はカラスなので、字義的にいえば、カラスの巣に鳳(おおとり)が生まれるという意味である。鳳は聖人が世に出たときにめでたい印として現れるとされる想像上の鳥である。カラスは一般的に印象が悪い鳥として用いられるため、ここでは鴉と鳳という対比が表現に含まれている。

【出典】大川普済(だいせんふさい)『五灯会元』(十二)

※「鴉巣(あそう)に鳳を生ず」と書き下して読むこともある。

※類義語
鳶が鷹を生む

※参考
五灯会元
 中国南宋代に成立した禅宗の灯史で、1252年、大川普済(1179〜1253)の撰によって完成した。全20巻。これは「五灯録」(慧明首座の編)と総称される、『景徳伝灯録(けいとくでんとうろく)』(1004<景徳1>年、道原編、全30巻)、『天聖広灯録(てんしょうこうとうろく)』(1036年、李遵勗編、全30巻)、『建中靖国続灯録(けんちゅうけいこくぞくとうろく)』(1101年、惟白編、全30巻)、『宗門聨灯会要(しゅうもんれんとうえよう)』(1183年、悟明編、全30巻)、『嘉泰普灯録(かたいふとうろく)』(1204<嘉泰4>年、正受編、全30巻)という5種の皇帝の勅許により入蔵された灯史を総合する意味で編纂されたものである。

灯史(燈史)
 一般的に仏教界における歴史書、とりわけ禅宗史書を指す用語。字義通りに師から弟子、そのまた弟子へと、灯(仏法)を伝えるという、仏法の伝承の歴史を記した歴史書のことも指す。

 鳶が鷹を生むというのは、有名ですが、この表現もそれとほぼ同じ意味を指しています。もともとは、中国の禅書から来ているので、たとえに使われている生物が違ってはいますが…。これも一つの文化の違いかもしれません。
posted by landmark at 15:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 四字熟語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月07日

鴉雀無声

●21.鴉雀無声(あじゃくむせい)

【意味】ひっそりとして声のないこと。しんと静まりかえっているさま。「鴉」はカラスのことで、「雀」はスズメのことである。そのため、カラスやスズメの鳴き声がない、というのが直接の意味である。

【出典】蘇軾の「絶句・詩」
「烏鵲(うじゃく)声無く夜闌(たけなわ)に向かう」とある。烏鵲はカラスとカササギを指すが、それ一語でカササギの別称でもある。鵲(カササギ)はスズメ目カラス科の鳥であるので、上記と意味的には同じことを指している。なお、カササギは現在佐賀県の県鳥となっている。

※「鴉雀声無し」と書き下して読む場合もある。

※参考
烏鵲橋(うじゃくきょう、かささぎばし)
 カササギが羽をつらねて作る橋。陰暦7月7日の夜、牽牛星と織女星とを会わせるためにカササギが天の河に渡すという想像上の橋。鵲橋と同じ。また、ここから(宮中を天上に見立てて) 宮中の御階(みはし)を指すようにもなった。この語の用例として最も有名な和歌の一つに、「鵲の渡せる橋に置く霜の白きを見れば夜ぞふけにける」(中納言<大友>家持、新古今和歌集冬)があり、小倉百人一首にも採られている。ちなみに、この和歌は、大阪森之宮にある「鵲森宮(かささぎもりのみや)」という神社(森之宮の地名もこの神社の名称に由来する)の拝殿の脇に建っている家持の歌碑に刻み込まれている。

 熟語には生き物を取り入れた表現が多くありますが、この表現の出典となっている鵲が日本古来から親しまれた鳥である分、表現に奥深さが加わっているように思います。それにしても鵲の橋なんて現在からするととてもロマンティックですね。
posted by landmark at 20:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 四字熟語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。